吉沼の家(K邸)民家再生・リフォームの仕事
竣工 | 2010年7月 | 所在 | 茨城県つくば市 |
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種別 | 既存再生 | 延床 | 40.4坪 |
屋根 | カラーガルバリウム鋼板横葺き | 外壁 | サワラ板・砂漆喰 |
開口 | 木製建具・アルミサッシ | 内装 | 杉板・砂漆喰ほか |
暖房 | - |

再生工事前の外観
家蔵している家作普請帳によると、この家は元治2年3月14日に
建前を行っていることがわかります。
建築後145年近く経た民家を再生しました。

再生工事後の外観
トタンかぶりの茅葺きを撤去して、切妻の屋根に変えました。
建物は新しくつくった基礎の上にのせ、耐震性を高めるために壁を増やしています。

太い梁が縦横に組み上げられた土間を、飾り棚のある玄関にしました。
力強い黒い梁と白壁のコントラストに、古さと新しさの調和が感じられます。

茶の間、座敷の前の縁側には、深い軒により柔らかな光が差し込みます。

座敷は一段高くなっていて、格式の高い家だったことがうかがわれます。
建物の南北を一つの空間でつなげて、茶の間、食堂にしています。
気持ちの良い風が通りに抜ける、生活の中心の場所です。

食堂からは、対面式のキッチンとそれにつづく洗面所、浴室、トイレにつづく廊下が見えます。家族の会話が聞こえてくるような雰囲気があります。

玄関脇には、お客様が泊まったり、趣味のものを広げたり、
洗濯物を取り込んだりといったいろいろな用途に使える部屋があります。
太い梁で部屋の感じが重苦しくならないように、柔らかな肌触りの月桃紙で壁を仕上げています。